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    映画の“新しい需要”と政治的“無党派層”

     私は映画に関して、研究、製作・演出、配給、関連文献の翻訳、出版、教育と、普通に考えられる全ての領域をプロとして経験した者として、大学人が映画について語る際の一貫性の無さに苛立ちを覚えることが少なくない。

     この一貫性のなさは、理念の欠如、と言い換えてもよい。

     大学人に限らず、日本人は、理念とイデオロギーを混同したり、理想主義と政治的党派性を混同したり、芸術の概念を“高級志向”や文化的エリート主義と直結させたりするという例が後を絶たないところから見ても、文化における理念の役割に対して無関心な、もっと端的に言えば“節操のない”民族なのではないかとさえ、思えることが多いのだ。

     理念の話をもう少しだけ続けるなら、“学門”共通の理念は、決して時流に流されることなく諸現象に共通する普遍的法則性を探求することであろう。科学的真理と呼ばれるものは、つまるところ、そうした普遍的法則である。ただし、法則の探求には、それぞれの学問領域によって方法論や基本的姿勢に違いがある。“美学”は抽象的考察を排除できないであろうし、経済学は事実の後追い的な姿勢から逃れることが難しいであろう。
     いずれにせよ、“グローバル”なレベルで映画を語ろうとするのであれば、時流に流されず、可能な限り広く、映画作品、映画観客、映画産業などに関する統計的・数量的データを集めた上で、客観的事実に基づく論を展開すべきである。そもそも映画産業というものは、その当初からグローバル市場を無視しては語ることのできないものだった。そのような、データの海から有意義なものだけを選別し、理論や法則を見出すことこそ、“学問”の理念に沿う営為である。

     だが、映画産業について語る多くの大学人には、それが全くと言っていいほど、できていないのだ。

     たとえば、日本の映画観客に“新しい需要”が生じている、等と述べ、その根拠としてソーシャルメディアによる“口コミ”の効果あった映画の例や、観客としての“実感”が挙げられていたりする。そして映画業界がそのような“新しい需要”に十分応えていないと言って批判する。これなどは、どこかの新聞記者の書いた“時評”程度の水準しかない。何よりも、論者の“理念”がどこにも感じられない。“常識”の範囲で語ることなど、普通のジャーナリストにでもできる。 
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    The Bankruptcy of Modern Empire(short film)

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    The chronicle of Cold War (montage film)

    The theme of this work is; How same "cliche" style (sometimes mentioned as "Hollywood classical cinema" ) was used in various film genres (newsreels, fiction genre film, instruction film, etc.) from late 1930 to early 1950 in USA. In addition, the editing of this montage film shows the flexibility of the style, which had been influenced by and had influenced on non-US films(for example "soviet montage school").
    All the materials of this film are picked up from films and footage belonging to Public Domain

    The main materials are from the following films;

    "Capitalism"(1948) Coronet Instructional Films
    "Ghost Patrol"(1936) directed by Samuel Neufeld
    "Communism"(1952) Coronet Instructional Films
    "From Dawn to Sunset"(1937) The Jam Handy Organization
    "Survival Under Atomic Attack (1951)" U.S. Office of Civil Defense
    "A is for Atom"(1953) John Sutherland Productions
    "Work of the Stock Exchange" (1941) Coronet Instructional Films

    Note: This film doesn't imply any concrete ideology and criticism towards any real or fictional person and any organization.

    イスラエルによるシリア爆撃

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    プロフィール

    Shusei Nishi

    Author:Shusei Nishi
    私の専門は映画であり、映画と音楽には相違点も勿論ありますが、多くの共通点もあります。個人的には、映画は現在の形よりもっと音楽的であっていいのではないかと考えています。

    ここでは批評やレヴューというほどではなく、偏愛する音楽と映画、そして生活全般における“別の選択”について書いてゆきます。

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