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    日本に対する本当の「脅威」とは?

     9月に入ってから安全保障関連法案をめぐる議論が、国会でもネット上でも白熱した。
    その間、法案を推進してきた安倍首相や賛成派、そして“雇われ”賛成派達の言説に、奇妙な“ねじれ”が生じた。

     法案に反対してデモを行っている人々(現場にいた人には一目瞭然だったが、一般市民が主体である)に対する中傷や「レッテル貼り」の不当性は言うまでもない。だが、安倍首相及び賛成派の言説に見られる“ねじれ”には、何か非常に不自然な、“取り繕った”ような印象を受ける。
     
     首相は、5月以来集団的自衛権行使の例として挙げていた、戦時のホルムズ海峡でのイランの機雷掃海を、9月14日の参院特別委員会で自ら否定した。(東京新聞記事より。http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015091502000120.html)
     イランの例を外したのは、「いま現在の国際情勢に照らせば、現実問題として発生することを具体的に想定しているものではない」からだという説明だが、この「いま現在の国際情勢」とは何を意味するのだろうか。ちょうどこの発言の直前に、イランをめぐる国際情勢は、確かに変わっている。
     9月10日に、7月から欧米によって進められてきたイランとの核協議の最終合意をめぐって米国議会上院で採決が行われ、野党の不承認決議案が否決され、履行が決定したのである(朝日新聞記事より http://www.asahi.com/articles/ASH9C4SFRH9CUHBI00V.html)。これでイランへの経済制裁が解除されることが、ほぼ確実となった。 
     アメリカを第一の「同盟国」と想定し、自衛隊のアメリカ軍への「後方支援」(そう呼ばれているが、対戦国にとっては前方と後方の厳密な区別などない)が、集団的自衛権行使の中身である。だからこそ、国際平和に向けた“アメリカの対イラン外交の勝利”が実現された途端、イランによる海上封鎖の可能性を否定せざるを得なかったのだろう。

     その後、賛成派の間でにわかに強調され始めたのが、中国脅威論である。戦争が起きる前から軍事力の行使を正当化するには、「仮想敵」が必要だからというわけだろう。軍人、軍隊、そして覇権国の論理は、いつでもそうしたものである。
     彼らは仮想敵として思い描いたあれこれの国が自分達と一戦も交えずに自壊した時、かえって茫然とすることがある。レーガンと父ブッシュの両政権時代にソ連からの優秀な亡命者としてアメリカの安全保障政策コンサルタントを務めたドミトリー・ミヘーエフは、同僚であった米国シンクタンクの職員達が、1991年にソ連が自ら解体した時に茫然自失したことを回想している(ミヘーエフによれば、そこにはアングロ・サクソンの支配層が信奉する旧約聖書的な最終戦争神話の影響もある)。
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    Shusei Nishi

    Author:Shusei Nishi
    私の専門は映画であり、映画と音楽には相違点も勿論ありますが、多くの共通点もあります。個人的には、映画は現在の形よりもっと音楽的であっていいのではないかと考えています。

    ここでは批評やレヴューというほどではなく、偏愛する音楽と映画、そして生活全般における“別の選択”について書いてゆきます。

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